ネットワーク東京都知事への申しいれ

                                        2005年4月25日 東京都知事 石原慎太郎様               心神喪失者等医療観察法(予防拘禁法)を許すな               ネットワーク               代表 龍眼明慧          前略 私たち「心神喪失者等医療観察法(予防拘禁法)を許すなネットワーク」は、200 2年5月以来心神喪失者等医療観察法に反対してきた、精神障害者個人団体、精神 保健福祉従事者、法律家、労働者市民により2004年11月に発足した団体です。心 神喪失者等医療観察法は精神障害者差別に基づく予防拘禁・保安処分立法であり、 あってはならない法律です。私たちはこの法律の施行を阻止しなければならない と考えております。 現在政府は心神喪失者等医療観察法施行準備を進め、都道府県立病院に対して指 定施設を受け入れるよう要請中です。また保護観察所は各都道府県において精神 保健担当者との意見交換会を開き協力を求めています。 この法の収容施設はまず、国立と独立行政法人(旧国立)の6病院あとは都道府 県立病院に建築するということで、すでに受け入れが決まっているのは国立武蔵 病院(東京)、肥前精神医療センター(佐賀)、東尾張病院(愛知)、花巻病院 (岩手)、北陸病院(富山)、下総精神医療センター(千葉)、松籟荘病院(奈 良)および岡山県立病院です。 しかし多くの当事者・精神医療従事者・住民による反対のため各地で施設建設は 進まず、年内に完成するのは国立武蔵病院と花巻病院だけであり、法対象となり 収容されると推計されている、年間300人以上にとても対応できない状態です。 厚生労働省が10月に出した心神喪失者等医療観察法のガイドライン(案)によると、 都道府県の協力が得られないため、病床数を半分の15床でよしとするなど、施設 基準を緩和までして都道府県にこの施設建設を押し付けようとしています。さら に報道によれば、@指定入院医療機関に準じた医療内容を提供する仕組み A都 道府県立精神病院が現在担っている措置入院の枠組みを活用B新病棟の人員基準 の緩和、を内容とした法「改正案」を今国会に上程するなどという「異例の施行 前改正」まで行おうとしているとのことです。 心神喪失者等医療観察法の手厚い人手、開放的な空間という建前さえ政府はかな ぐり捨てています。 すでに心神喪失者等医療観察法は破綻しているといわざるを得ません。 また報道によれば、奈良県精神保健担当者は保護観察所との意見交換会で「個人 情報を当事者の同意なしに他機関に知らせることになる」と難色を示し、「サービ ス行政機関である保健所が、知りえた情報を保護観察所に知らせることはできな い」と意見を述べています。  現在ある保健所・精神保健センター等があくまで精神障害者自身の利益のため のサービス機関であろうとするならば、こうした姿勢を貫くのは当然であり、そ うでなければ、これらの機関はすべての精神障害者にとって恐怖の的となり、ど んなに苦しくとも助けを求められない機関となってしまいます。 同法の保護観察所による対象者の地域処遇に、既存の精神保健福祉サービスから の協力を得られないのは当然です。 東京都におかれましても、この法の下での鑑定入院・保護観察への協力を拒否し、 心神喪失者等医療観察法の入院および通院施設指定受け入れを拒否なさるよう要 請いたします                                 以上 なお上記趣旨について担当部局との交渉日程を入れてくださるようお願いいたします。
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